NPOの価値をどう評価するか

今日は、少し前に拝見した記事で気になるものがあったのでシェアしたいと思います。

それは、「NPOの価値をどう評価するか」です。

「NPOってどういった存在?」「NPOとボランティアって何がどう違うの?」という前段の大きな社会的認識のズレ問題は置いておいて、行政や市場ではなかなか解決できない問題にアプローチしているNPOって、そもそも「何を、何のためにやっているかわかりにくい」や「それで結局社会がどう良くなるんだ?」という発言を耳にすることがあります。

まあ、近い将来に大きな社会問題となるであろう潜在的課題や、すでに問題になっているものの、なかなか注目されることが無く、闇に埋もれる大きな問題というものが世の中には多くあるものです。
それらに敢えて取り組むのがNPOや社会起業家といった方なのですから、理解を得にくいのも最もですよね。


しかしそれでは社会は一向に良くならないどころか、むしろこのまま沈んでいく一方である。


では、それらNPOなどのエッジの効いた活動をどう指標・評価していくことができるのか?
最近拝読した記事で注目したのが、社会的活動の価値を金額換算する「SROI」という考え方です。


ROI(Return On Investment)とは、「投下資本利益率」といって、企業が投下した資金が、どれだけ効率的に利益を出せているかを評価する手法ですが、SROIはその頭にSつまり「Social」をつけています。

SROIの詳細はこちらを参照下さい。(引用:ソーシャルイノベーションの加速に向けたSROIとSIB活用のススメ 野村総合研究所 http://www.nri.co.jp/opinion/region/2012/pdf/ck20120203.pdf

つまりSROIとは、「事業によってもたらされた社会的価値をステークホルダーごとに明確にし、貨
幣価値に換算することで事業がもたらす価値を定量的に表現する。さらに、先進諸外国では、このSROI
を単なる事業評価のための手法としてだけではなく、分析のプロセス自体や結果を事業の改善や検討に活用することで、更なるソーシャルイノベーションの創造を実現している。」
だそうです。


社会的事業の価値を可視化する取り組み自体も非常に大事ですが、この内容で私は3つ注目したい点がありました。

①SROIを支える「中間支援組織」
SROIを実施するに当り、それに対する高い専門性と抱負な経験を持って、その結果の客観性と妥当性を確保する「中間支援組織」が存在するということが非常に大事なポイントと思いました。そうした第三者機関が客観的に事業評価をすることで、投資家などの参加をよりスムーズにしているということです。

②投資家及び市場を創り出す必要性と社会の未成熟な日本
本文でも言っているとおり、先進諸国でSROIの活用が進んでいる背景には、以前から社会的企業の活動を認めそれら組織への投資が行われてきたという環境があります。日本では未だそれら組織や活動に対する認識は未成熟ですから、そうした環境づくりと合わせて投資家と市場のしくみを並行的に創り出さねばならない困難が伴います。

③公共セクターおよび企業・投資家に対する「予防措置」への参画促進
これまで、日本における施策というものは事後的対処に目がむけられがちであり、予防措置といったものに公的セクターが予算を投じるということはあまり行われてきませんでした。しかしながら、こうした仕組みと指標を合わせて創り出すことで、予防措置による効果というものを適切に評価することができます。これにより、施策に対する投資家の参画を促進することができます。

私自身のみんなのいちばの活動にもつながりますが、福祉的分野で効果を指標化しにくい取り組みについて、こうした手法を導入することで第三者に説明でき、更には事業改変にもそれを用いることが出来れば、日本におけるイノベーションもより加速化しますし、増加の一途をたどる医療費の軽減負担と国の予算の効率化も進みます。

今後も注目したい考え方です。
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by cobolabo | 2013-04-09 10:14 | つれづれ