『地域』を再定義してみるということ(後篇)

さて、『地域』について再定義してみるということ、後篇です。


全回の話で、近代的都市計画手法(堅い言い回しですが、要はこれまでの従来型まちづくりです。)では、もはやハード・ソフト両面で限界が来ているというところからです。

繰り返しになりますが、これは全国で起こっている中心市街地とスプロール現象の関係、再開発計画の失敗、郊外のゴーストタウン化、買い物弱者問題等、事例を上げれば枚挙に暇がありません。


そこで、どうすればよいのか。


【前提条件(私見)】
この先概ね10年後には65歳以上の人口比率が25%を超えるという、高齢化社会がいよいよ実現します。

となると、システムの中心を社会的弱者の高齢者に比重を置かざるを得ないでしょう。
高齢者にとって住みやすいまち、しくみがそれ以外の世代の人間にとって住みにくいということはないと考えるからです。


ですので、

①これまでの区、市の範囲内に、半径500m~1000m程度の『地域』範囲を設ける。
概ね高齢者の徒歩を前提とした、活動範囲の限界をもとに設定しています。

②この範囲内で、自治(町会レベルで良い)、福祉、商業、子育て、教育、アメニティ、防災等をテーマにしてサービスを設ける。
※ここで重要なのは、ハード施設は極力既存の立地・物を前提とするということ。

③②であげたサービスを設けるということは、必ずしも『地域』範囲で完結させる必要はない。
地域内で完結できていないという現実を認識することが重要。
⇒つまり、足りないサービスは隣接する『地域』もしくは市や区全体で補填する考え方。


これら各『地域』がサテライトとして連鎖して、演繹的に全体として市や区というこれまでの行政範囲を形成するイメージです。

ただ、このイメージを実現するには既存の行政のみでは確実に手が足りませんので、NPOや任意団体が担い手となるでしょう


まだまだ荒削りなイメージですが、世界でも先駆け的な日本の高齢化社会をイメージするに当っては、このくらいドラスティックな計画見直しをしない限り、新たなしくみを作ることはなかなか難しいでしょう。

繰り返し強調しますが、新たにハード整備をするのではなく、中心はソフト、仕組みのデザインということです。 

これまでの様なハードとしての中心市街地はなくなります。(こちらも繰り返しになりますが、すでに既存の中心市街地はまちの中心ではないという前提です。)

私は地域活性化やまちづくりに関わる際は、この視点をもって望みたいですね。
それではまた!
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by cobolabo | 2012-05-31 11:06 | つれづれ