形態は・・・

皆さんお元気ですか?

さて、今回は昨日からずっと考えて気になっていること。それは、

『形態は機能に従う』

という言葉です。
これは、現代建築の三大巨匠の一人、建築家フランク・ロイド・ライトの師である建築家ルイス・サリヴァンの言葉です。

この言葉はドイツの近代建築・デザインで有名なバウハウス等でも踏襲され、モダニズム建築に脈々と引き継がれる『機能主義』に行きつく原泉です。

つまりは、物の見た目、形は、その機能に従う、従属するという考え方です。

さて、それでは『機能』とは一体何か?
通常は物に備わる働きを意味し、例えば、ある組織の部分が担う役割のようなものを意味します。

人間の体の中で胃を例に例えると、人間が取り込んだ食物を一定時間貯留し、消化するなど、そういったものが機能として考えられます。


そこで、では機能は何に基づいて決められ、発生するのか?

先の言葉に従えば、形態が従う機能とは先天的に何か定められた物の様に、前提条件の様に言われていますが、機能とはそのような固定的なものなのか?

はたまはある変化を伴う流動的なものなのか。

機能を決めるにはそれを統合する、より上位の概念が必要になります。
重複しますが、機能とはある部分が担う、全体の中のある役割なのですから。

ではその全体とは何か?
色々と考えてみたのですが、それはやはり『目的』なのでしょう。


例えば、建築では一般に、各スペースや諸室についてリビングやら廊下やら名前を付けます。
設計者やデザイナーにとってその諸室での行為や機能の存在は、もはや疑う余地のない、ある種の前提条件の様なものなのです。

しかし、本当にそれらは決まり事のように固定されたものなのでしょうか?
仮にそれら諸室の機能を統合するある建築やデザイン全体の目的を考えてみると、それらは時系列に見ても、ユーザーの属性によっても変化をしていくものなのです。

つまり、目的とは流動的なものであって、決して固定されたものではないのです。
となると、必然的に、各部分の機能そして形態とは、決して固定化されたものではなく、ある種の流動性を伴うものなのです。

各設計者やデザイナーが恐らく無意識的には理解しているものの、あえて整理するならば、

①機能⊃形態
②目的⊃機能
つまり
③目的⊃形態

ということになるのでしょう。

物のデザインを考えるときには、機能を包含するその上位の目的を意識的に考え、思考を解放することで、行き詰まっていたものが昇華するかもしれません。これは当たり前なのですが、だからこそ意外と忘れられがちな行為でもあるのです。また、逆を言えば、デザインされた物の目的が変化した場合、その機能や形態は必然性を帯びることはなくなります。

つまり、目的を設定する段階で、ある程度普遍性を帯びた、揺るがない信念を伴う目的を設定すれば、結果として斬新な形態が生まれるのではないでしょうか。


長々となりましたが、このテーマは非常に興味深いので引き続き考えてみたいと思います。
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by cobolabo | 2012-01-09 00:00 | 建築・デザイン